社会の変化を感じる

本書によれば
戦前の社会というのは次のようであった。

・会社とは「株主の利益追求のための組織」であり、従業員は契約に基づいて「雇われる」にすぎない。会社があげる利益の大部分は株主に分配される。
・従業員同士も平等ではなく、「月給とり」の正社員は少数。わずかな「月給とり」と、「日給」で働いている工員や職員の間には、画然とした差があった。
・会社が資金を調達する方法は、銀行から融資を受けるのではなく、証券による資金調達が中心であった。戦前期の証券市場が盛んだった最大の原因のひとつは「多額の資産を保有する資産階級」が存在したことである。

そして、2006年
株主の利益を確保するため従業員が「リストラ」され、
「月給」の正社員が削減されて「時間給」の非正規労働者が激増し、
信託銀行が富裕層の取り込みにしのぎを削る一方でホームレスの人たちが
野宿を続ける「格差の拡大」が目につくようになった。

自分のことを考えるだけで手一杯!なんて言っている場合ではありません。
この社会の動きを見ておかなければなりません。
でなければ、いつのまにか戦争に突入していた、なんて事態が
起こらないともかぎらないのです。

自分が今置かれている状況を
俯瞰してみる
必要があるのです。